「加齢臭」のお悩み
(1)加齢臭とは?
その原因と対策、そして知られざる心理的影響
「加齢臭」とは、中年以降の世代によく見られる特有の体臭を指します。しかしその実態は一般に知られているよりも複雑で、単なる年齢による変化だけではないのです…。加齢臭は私たちの社会においてさまざまな誤解や偏見を生み出している、とても身近な問題でもあります。
今回はこの「加齢臭」について体臭ケアアドバイザーが解説します!
加齢臭の正体は酸化した脂の臭い
約20年ほど前から注目されるようになった「加齢臭」。体臭自体ははるか昔から存在していましたが、近年の清潔志向の高まりとともに「加齢臭」という言葉がよく使われるようになりました。
加齢臭は、具体的には「酸化した脂の臭い」と表現できます。例えば揚げたての天ぷらは香ばしい香りですが、時間が経つと不快な臭いに変わります。これは油が酸化したためです。同じように、私たちの皮膚から分泌される皮脂も酸化することで不快な臭いを放ちます。これが加齢臭の主な原因となるのです。
加齢臭は多様な要因が複雑に絡み合う混合臭
加齢臭は個人差が非常に大きいことが特徴です。その原因物質としてよく知られているのは、ノネナールという物質です。
ノネナールは皮膚の表面から分泌される皮脂が酸化することで発生する、不快なニオイを出す物質で、加齢に伴ってその分泌量は増加します。男性も女性も、年配者であれば間違いなくノネナールを分泌しているのです。
しかし、もしノネナールだけがニオイの原因なのであれば、年齢を重ねた人は皆同じように臭うはずですよね…?実際には年を重ねても臭う人、臭わない人がいます。
特に男性に加齢臭が顕著に見られることが多いのは、ノネナールだけでなく他の要因も重なっているためです。例えば以下のような要因が考えられます。
タバコ臭:喫煙は体臭を悪化させるだけでなく、口臭の原因にもなります。
汗や足、脇の臭い:不衛生な状態は、細菌の繁殖を促し、不快な臭いを発生させます。
口臭:口腔ケア不足や内臓疾患が原因で発生します。
二日酔い:アルコールの分解過程で発生するアセトアルデヒドが、体臭や口臭の原因になります。
体調(メタボ体質):生活習慣病は、体臭を悪化させることがあります。
これらの要因が複合的に作用することで、加齢臭はより強く不快な臭いとなるのです。もちろん女性でも、不衛生で喫煙や不摂生が続けば若い頃は気にならなくても年齢を重ねるとともに加齢臭は強く感じられてしまいます!
加齢臭は心理的な要因も大きく影響する
実は加齢臭は心理的な要因も大きく影響する「イメージ臭」でもあります。私たちの嗅覚は感情や記憶と密接に結びついており、同じ臭いでも状況や感情によって感じ方が大きく変わることがあります。
例えばあなたがタバコ嫌いの場合、嫌いな人が吸うタバコの臭いは耐えられないほど不快に感じるでしょう。しかし大好きな人が吸うタバコの臭いは、それほど気にならないかもしれません。むしろ同じタバコを好んで吸ってみる強者も…!?
もしくは大好きだった恋人の体臭、浮気をされて破局を迎えた後にその臭いを嗅ぐと、なんとなーく嫌なニオイに感じる。。なんて経験はありませんか?
加齢臭も同様に、一度悪いイメージがついてしまうと実際よりも強く臭いを感じてしまうことがあります。お酒を飲んでお風呂に入らず寝てしまった翌日、たまたま新入社員の女性と電車で出かけることに。その日は運悪く猛暑日で汗だく…、満員電車でその女性と至近距離に。もしその女性が「この人クサイ…!」と思ってしまったら、その後どんなにニオイに気を付けていてもそのイメージを払しょくするのは難しいのです。
清潔と身だしなみが基本
加齢臭の原因となるノネナールを抑えるためには、抗酸化作用のある食品(緑黄色野菜、果物など)を積極的に摂取すること。さらに運動、休息を含む健康管理が重要です。
しかし、もうお分かりかとは思いますが、どんなに気を付けていてもノネナールは誰でも分泌されますし、そもそも加齢臭の原因はノネナールだけではありません。
体を清潔に保ち、清潔な服を着る、口腔ケアを徹底する、バランスの取れた食事を心がけるなど、日常生活の中でできることはたくさんあります。
加齢臭は、自分では気づきにくい臭いでもあります。定期的に家族や親しい友人に確認してもらう、専門の医療機関で相談するなど客観的な意見を取り入れることも大切です。
体臭ケアアドバイザーのお悩み解決コラム
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